堺屋太一『歴史からの発想-停滞と拘束からいかに脱するか-』2004年3月日経ビジネス人文庫571

「チンパンジーの笑顔」雑読雑感 その3
雑読雑感その2で触れた佐藤優(マサル)『人類の選択-「ポスト・コロナ」を世界史で解く』NHK出版新書2020年8月の読後感が余りにも悪く、私が余りにも歴史音痴であることにある意味ショックを受け、次に選んだのがこの書。あちこちで高評価の文庫本だった。

しかし、日本の戦国時代の歴史で親しみやすく、私でも知っている武将の振る舞いには説得力があった。ただ、それだけであった。歴史を読み解き、感得する方法について、私の一方的な思い込みで失礼だが、師匠である童門冬二先生に聞いてみたい気がする。どうやら私は、歴史から学ぶ能力が劣っているようだ。
その中でも私の印象に残った記述は、次の箇所かな。
「伸びすぎるエリート、個性的なエリートは間引き捨てられる運命にある。作物の田畑で生き残り身をつけるエリートは、平均的な優良性と秩序に対する従順さを持っていなければならないのである。」(72頁)